活動報告

土曜講座「親子で茶道」が実施されました

ゆうゆうプラザに、静かであたたかな“和”の時間が広がりました。
今回の土曜講座は「親子で茶道」。募集開始と同時に多くの応募が寄せられた人気講座。
子どもたちも保護者の皆さんも、ワクワクした表情で参加してくれました。

まず最初に行われたのは、先生による 茶道道具類の紹介や説明が掲載された絵本の読み聞かせ。
広い畳のお部屋には、先生がご自宅のお庭から摘んでくださった 朱色に紅葉したブルーベリーの葉と白菊 が静かに飾られていて、空間全体が“和の心”に包まれたようでした。
絵本を通して、「茶道ってどんな道具を使うの?」「どういう意味があるの?」といったお話を、子どもたちはじっと聞きながら、興味津々な目で見つめていました。

続いては、 立ち振る舞いや姿勢、お辞儀の仕方を学ぶ時間。
ただ頭を下げるだけでなく、“相手を思う気持ちを形にする”のが挨拶だという先生のお話に、子どもたちは真剣そのもの。
畳一枚を歩くのに何歩で進むのか、場の空気を乱さないように静かに歩くにはどうするか。普段の生活では気づかない小さな所作の意味を、一つひとつ丁寧に体験していきました。

そしていよいよ、みんなが釘付けになった 先生のお点前(お茶をたてる様子)
お湯を注ぎ、茶筅を動かし、ふわりと抹茶の香りが広がると、会場全体がしんと静まり返り、子どもたちの集中する気持ちがそのまま伝わってくるような、特別な時間が流れました。

お楽しみの 茶菓子タイム では、先生が白岡の和菓子屋さんと相談して作っていただいた特製の練切菓子「雪の華」が登場。
淡い水色で、美しい“雪の結晶”を表現した一品は、子どもたちからも「わぁ…!」という声が。色で季節を表す和菓子の奥深さにも触れられた瞬間でした。

続いて、子どもたちは実際に 茶筅で抹茶を点てる体験 に挑戦。
「しゃかしゃか」「ふんわり」「もっと早く?」「あ、泡が出てきた!」
そんな声があちこちから聞こえてきて、畳の上に楽しそうな笑顔がたくさん咲きました。自分の手で点てた一杯は、少し苦くても、思い出に残る味だったことでしょう。

最後に先生から、「お茶碗との一期一会」や、「日本文化にふれて感じる心の豊かさ」についてのお話がありました。
今では抹茶が海外でも大人気で手に入りにくくなっていること、それほどまでに日本の文化が世界から注目されていること――子どもたちにとっても新鮮だったようです。

親子で静かな時間を共有しながら、日本の奥深い伝統文化にじっくり触れた今回の講座。
普段は元気いっぱいの子どもたちが、畳の上で背筋を伸ばし、丁寧にお辞儀をする姿はとても凛としていて、「きっと今日の体験は心のどこかに残るんだろうな」と思わせてくれました。